過去記事で取り上げた、神戸新聞杯とオールカマーの注目馬について振り返っていきたいと思います。
注目馬4頭の回顧
1頭目:サトノグランツ
流石の川田騎手、素晴らしいスタートを決めて先行しました。
逃げるファントムシーフをやった後はロスのないコース取りの為、最内枠を確保。
その後は無理にポジションを上げようとせず、この馬のペースでラップを刻みます。
最終コーナーを曲がったところでGOサイン。前方にサヴォーナとシーズンリッチ、左にはナイトインロンドンと3頭に囲まれてしまっています。
シーズンリッチの脚が衰えず前が開かないと判断するや否やここで一度内に進路を切り替え。
シーズンリッチを交わしたところでようやく前が開き、ここで少し左に進路を切り替え、後方から差してきたロードデルレイと併せる形を取ります。
そしてここから弾けんばかりの一気の伸び。前にいた3頭をまとめて交わし去って1着でゴールイン。
正直、進路が無くなった時にはもうダメかと思いました。
それが騎手の一瞬の素晴らしい判断で展開がガラリと一変。
この馬の能力と、騎手の技術の高さが光りました。
更に距離が伸びて良さそうですし、菊花賞が楽しみです。
2頭目:ロードデルレイ
この馬も進路取りとしてはほぼサトノグランツと変わらないポジションで競馬していたと思います。
最後の直線で内を選択したか外を選択したかの違いで、この馬もロングスパートで素晴らしい脚を見せてくれました。
ただ、逃げてロスのないコースを取ったサヴォーナとファントムシーフが2,3着だったように、展開としては差し馬は厳しかったのかなと推測しました。
また馬体からも2400mは少し長いのかなといった印象です。
次走は自己条件に戻り、目標は3走クラスでしょうか。今後も楽しみです。
3頭目:ナイトインロンドン
この馬は隣枠シーズンリッチと先行し、逃げたファントムシーフの後ろを追走します。
先行抜け出しからスパートをかけますが、後退し結果は11着でした。
ほぼ同じ形で同じコースを走ったシーズンリッチも10着に敗れていますし、展開が向かなかったのか、選択したコースが問題だったのか、力負けなのか敗因はいまいち掴めないのが正直な感想です。
4頭目:ハーツコンチェルト
1番人気に推された当馬。先行して前目のポジションを取りに行くかと思いましたが、無理せず出たなりで内に寄り隊列に加わります。ただし、この時点で既に出たなりでポジションを取ったサトノグランツとの差は3馬身ほど。道中も終始外を回され、ロードデルレイのさらに後ろからロングスパート。
今日の出走馬の中で一番距離ロスが多かったと思います。それでも最後はほぼ差のない5着でしたし、本番は次ですから次走も引き続き期待したいです。
番外:ファントムシーフについて
ファントムシーフについても少し触れていましたが、この馬の判断についてやってしまったなと思った点があったのでここでもう1度この馬について考察します。
日本ダービー後、ファントムシーフに騎乗した武騎手が「もっと前行くべきだった、勇気が足りなかった」といったようなコメントを残しており、この馬の騎乗に後悔していたと見受けられる記事を目にしていた事を神戸新聞杯レース後に思い出しました。
日本ダービーでこの馬の騎乗について後悔が残っていた可能性がある事、逃げ馬が不在だという事、だとするとハイペースにはならない事、絶妙なペースで逃げる武騎手を捉えるのは難しい事、これらの要因を取り入れた考えが足りなかったと反省しています。
オールカマーのレース回顧考察
注目馬4頭の回顧
1頭目:ゼッフィーロ
まずは出遅れもなくキレイにスタートを決めてくれました。逃げるタイトルホルダーとノースブリッジをやって、上手くタイトルホルダー→ガイアフォース→マテンロウレオの後ろ中断に付く事ができました。
道中他馬が上がって行く中で焦らずじっと待ち、この馬の末脚を引き出してくれました。
エヒトの位置にポジションを取り、外を回して差してくると思っていましたが戸崎騎手が選択したのは内でした。坂を上がってまたひと伸びして上がり最速をマーク、そして3着まで来てくれました。
戸崎騎手の中山2200mの成績も上位に入るくらいでしたので、一押し出来た要因かなと思います。
2頭目:ジェラルディーナ
この馬はスタートで少し立ち遅れてしまい、このコースの傾向から展開が向かなかったかなと感じました。
昨年の勝ち馬ですがその時の枠番は2枠2番で好枠でしたし、枠順が左右したかと思いました。それでもしっかりラストは差して伸びてきていますし、能力は示していました。
引き続き期待したいです。
3頭目:ローシャムパーク
この馬もそれほどスタートは良くなく、無理せず出たなりで隊列の後方に付けています。
その時点ではまだゼッフィーロの後方ですが、1コーナーに入るまでにぐんぐん先行し先頭集団に取り付きます。
勝つ為には前目に付けなければいけないと判断したのか、結果的に1着を取りますし、ルメール騎手の判断は本当に素晴らしいです。
その勢いのまま止まる事なくそのままスパートで1着。
外枠だった事、他馬より外外を回ってそれでも勝ち切っている事を考えるとこの馬のポテンシャルは相当だと感じました。
4頭目:エヒト
この馬も道中はジェラルディーナとほぼ同じ流れポジションでしたが、ローシャムパークが早めに先頭集団に取り付き、そのまま早めに上がって行ったのを見て菅原騎手も早めに仕掛けたように上がっていきました。
展開的にも判断的にも非常に難しかったと思います。テン乗りという事も加味しなくてはいけなかったと感じました。
まとめ
今回の結果は、
神戸新聞杯・・・・1頭目に挙げた馬が1着、その他が4着、5着、11着
オールカマー・・・1頭目に挙げた馬が3着、その他が1着、6着、11着
でした。
また気付いた事がありましたら、随時追記していきたいと思います。